風 景 京 都 |
経ヶ岬灯台 |
訪問日 |
2016年 4月 |
詳 細 |
京都府 京丹後市にある灯台です。 1898年(明治31年)初点で、第1等フレネルレンズを使用した第1等灯台です。 第1等灯台は日本に5箇所しか現存していません。 日本の灯台50選・保存灯台 Aランクとなっています。 また、犬吠埼灯台・室戸岬灯台とで「日本三大灯台」とも呼ばれています。 光度28万カンデラ、光達距離22海里(約40.7km)、塔高12m、灯火標高148mとなっています。 無人化されたのは1959年(昭和34年)と早いです。 1986年(同61年)公開の灯台守を題材にした映画「新・喜びも悲しみも幾歳月」の舞台にもなっています。 2007年(平成19年)に近代化産業遺産に指定されました。 2008年(平成20年)に数年に渡り全国で行われた無線方位信号所(レーマークビーコン)廃止に合わせ、電波灯台としての 役目は終えました。 レンズはフランス製で、回転機器は建設当時最新技術だった水銀槽式回転機械を使用しています。 水銀槽式回転機械は1893年にフランスの灯台技師が、重いレンズを円滑に回転させる為に発明した機械で、 パリ万博で展示されていた物を購入し、そのまま経ヶ岬灯台に設置しました。 水銀235kgが入った水銀槽にレンズを台ごと浮かべてあり、総重量が5トンもあるレンズが人の手でも軽く回すことが 出来るほどだそうです。 レンズは高さ2800mm、焦点距離922mm、レンズ台込みで重量5トンとなっています。 初期は分銅を用いて回転させていました。手動巻き式で巻き上げは灯台守の重要な仕事の一つでした。 現在はどの灯台も電動機式に変わっています。水銀槽式回転機械を使用している灯台では、レンズの大きさからは 想像出来ないくらい小さな電動機で回転しています。太陽光がレンズを通った熱で機器が破損しない様、特定の位置で レンズが止まる機械が付いているそうです。 灯台敷地内には気象庁のレーダー式沿岸波浪計、海上保安庁の沿岸域情報提供システムと、気象観測機器が設置されて おり現代においても重要な拠点となっています。 また、経ヶ岬には近くには航空自衛隊の経ヶ岬分屯基地と近畿地方唯一の米軍基地である経ヶ岬通信所があります。 経ヶ岬通信所には日本海側を監視する目的で日本で2例目のXバンドレーダーが設置されています。 昔も今も防衛上重要な場所であるのは変わらないようです。 |
行き方 |
京都縦貫道、国道9号線、27号線などで宮津市に行き、丹後半島の付け根(天橋立周辺)から 国道178号線を北上します。 伊根を通り過ぎトンネルを抜けた先で右へ折れる道があります。 終点が駐車場です。 |